/apps/enel-x-digital-ecosystem/templates/page-press

Skip to Content
テンプル大学の旗

複数のデマンドレスポンスプログラムに参加しているテンプル大学

最適なプログラムを選択し、収益を獲得し続けられるようサポート

課題・目標

ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるテンプル大学は、オンサイトの天然ガス発電設備の保有、再生可能エネルギーへの積極的な取り組み、サステナビリティと環境保全に注力するスタッフの存在などにより、戦略的エネルギーマネジメントを行っていることで、他からのお手本とされることが多い組織です。エネルギーマネジメントとサステナビリティへの取り組みの一環として、エネルギーの費用をオフセットし、地域社会に貢献しながらキャンパスのレジリエンスを向上させる機会を優先してきました。

 

ペンシルベニア州には、北米最大の電力網を管理する系統運用会社のPJMが需要家にさまざまなサービスを提供しています。サービスの中には、複数のデマンドレスポンス(DR)プログラムがあります。DRは、テンプル大学にとって収益を増やすチャンスだと考えていましたが、複数のプログラムがあり、どれに参加するかを自分たちで決めるのは複雑で難しいと思っていました。

 

複数のDRプログラムに参加するには、地域全体の電力需要と施設レベル電力需給の両方を詳細に把握することが重要です。また、学校施設の運営を中断することなく、各プログラムに適したタイミングで需要を削減する能力が必要です。

エネルエックスの提案したソリューション

テンプル大学は、10年以上にわたってエネルエックスのチームと提携しすることで様々なDRに参加しています。学校運営への影響を最小限に抑えながら、利用可能な複数のDRプログラムに参加し、収益をを最大限に得ることが可能になっています。

 

エネルエックスは、テンプル大学が必要としているすべての通信手段(電子メール、ショートメッセージ、電話)で発動を通知し、リモートダッシュボードを介して遠隔で施設のエネルギー消費量を切り替え(注)ています。

  • 瞬動予備力市場(SRM):このプログラムでは、送電線や発電所の停電など、短時間の電力系統の混乱時に迅速な対応が求められます。事前に計画された需要削減はわずか10分間です。SRMは、参加することが費用対効果に優れ有益な場合もあれば、参加すべきでない場合もあり、判断が難しい場合があります。エネルエックスは、発動毎に参加すべきかすべきでないかの判断をするサポートを行っています。
  • 緊急時対応DR(ELRP):ELRPは、電力の需要が緊急事態となるほど供給を上回った場合に、大口電力消費者が自発的に消費量を一時的に削減し報酬を得ることで、停電リスクを低減することを目的としています。ELRPは、テンプル大学のように、エネルギー削減計画を容量料金の管理にも利用し、ピーク時に消費量を削減できない場合に収入源を提供する組織に適しています。
  • 経済DR:日本でも行われているこのDRプログラムは、卸売電力価格の高騰に対応して発動されるもので、大口電力ユーザーの持つ需要側リソースを小売電気事業者、あるいは卸電力市場を経由し供給する仕組みです。経済的DRは、参加者が発送電に参加するかどうかを選択できるという利点があります。テンプル大学は、キャンパス全体のエネルギー戦略の一環として、オンサイトの天然ガスと太陽光発電リソース、中央冷水プラントの最適化、およびすべてのHVACシステムの直接的なデジタル制御を行っています。この独自のインフラを利用して経済DRにも参加することにしました。経済的DRの発動中、チラーなどのエネルギー集約型機器をオフピーク時間帯に稼働させることで、系統需要を削減するとともに、自家発電資産を活用して他のエネルギー集約型機器に電力を供給し、系統からの容量を削減することも行っています。
  • ペンシルバニア州法129号(PECO Act 129)DR:ペンシルベニア州におけるエネルギー効率の改善とピーク需要の削減を目的とした下げDRのプログラムで、24時間前に通知を受けるものです。テンプル大学は、消費量を削減し、自家発電設備を作動させてプログラムに参加しています。

 

(注)日本では電力の消費量のコントロールではなく、設備電源のオンオフを行っています。

お客様のメリット

わずか10年あまりの間に、テンプル大学は、デマンドレスポンスへの参加することにより、戦略的なエネルギー供給管理による約150万ドルのコスト削減と、的を絞ったデマンド管理の実践による900万ドル以上の電気料金削減に加え、2018年第1四半期時点で約410万ドルの総収入を得ました。

 

テンプル大学のチームは、財務的な利益に加えて、キャンパスの効率も改善し、学生数の急増や新しい施設の建設にもかかわらず、30万MWhの安定した電力負荷を維持しています。

 

テンプル大学ユーティリティ・エネルギー管理部長のKurt Bresser氏は「このプログラムは、大学にとって収入の可能性を高めるだけでなく、テンプル大学の保全持続可能性効率性へのコミットメントを実現する柔軟性を私に与えてくれました。」と語っています。


利用可能なすべてのエネルギー資源を最大限に活用するアプローチにより、テンプル大学は、供給、消費、需要にまたがる包括的なエネルギー戦略のメリットをフルに利用しています。

お客様情報

テンプル大学 (Temple University)

テンプル大学は、1884年創立の州立総合大学です。アメリカ・ペンシルベニア州内に複数キャンパスがあるだけでなく、ローマと東京にも分校を持ち、複数の分野で学士号、修士号、博士号を取得できます。

注:この事例は、アメリカでのEnel Xとテンプル大学との契約に基づいています。日本では、エネルエックス・ジャパンがカスタマイズした製品やサービスを日本のお客さまに提供し、電力消費量(料金)の削減、新たな収益源の獲得、カーボンニュートラルに関する目標の達成をサポートしています。詳細については、こちらよりお問い合わせください。